ずっとキミしか見えてない

 うちのクラスどころか、どの競技も決勝に残っているのは三年生だけらしいから、とてつもない快挙であることは間違いない。

 爽やかに微笑みながら練習をする光雅くんを、じっと眺めてしまう。

 最近はあまり見ないようにしていたけれど、これだけギャラリーがいて注目を浴びている状態なら、私が見ても許される気がした。

 しなやかな体躯に華麗なボールさばき。

 非の打ち所がないかっこよさだった。

 と、切ない気持ちを抱えながらも思っていると。

 光雅くんが、ふと私の方を見た。

 一直線に視線が重なる。

 私はうろたえてけれど、まるで彼の目力で射貫かれてしまったような感覚に陥り、目を逸らすことはできなかった。


「紗良、見に来てくれたんだ」


 練習から抜けて、私の方へ寄ってくる光雅くん。

 芽衣は他のクラスメイトと話しをしていた。

 光雅くんはいつものように、控えめに穏やかに笑っていた。

 彼のことを避けている私に対して。