ずっとキミしか見えてない

 そんな私に、とうとう彼は愛想をつかしたのだろう。

 私が自分のことを嫌っていると、思ったのかもしれない。

 そんな風に思われるのは、嫌で嫌で仕方なかった。

 本当は好きで好きでたまらないのに。

 光雅くんからメロンパンの代金を渡して受け取って、隣の席で芽衣も交えて一緒にランチをしたかった。

 他愛のない話で盛り上がりたかった。

 でも、私にはそれが許されていない。

 彼の近くにいてはならないのだ。

 私は肩を落とし、とぼとぼと力なく歩いて、廊下に出て購買部へと向かった。

 もうメロンパンなんてどうでもいい。

 というか、食欲なんてほとんど消え失せてしまった。

 小さいパンひとつくらい買えればいいや。


「へい!」


 暗い気持ちになっていると、明るい声と共に肩をポンと叩かれた。

 振り向いてみると、良悟くんがそこにはいた。


「購買部行くんー? 俺も行くから一緒に行こうぜ」

「……うん」


 無理やり笑みを作って私は頷く。