ずっとキミしか見えてない

 うちの高校には学食と購買部があって、お弁当を持ってきていない生徒はそこで定食を頼んだり、パンを買ったりできるようになっている。

 だけど学食が提供している定食メニューは、私にとっては量が多い物ばかりで、お弁当が無いときはいつも購買部でパンを購入することにしていた。


「え、それなら早く行った方がいいよ! 紗良、メロンパン好きだったでしょ? あれ、人気だからすぐに売り切れちゃうよ」

「あ、そっか!」


 芽衣に言われて、いつもの購買部の状況を思い起こす私。

 売っているパンはとてもおいしく、昼休みになるとパン売り場の前にはすぐに長蛇の列ができてしまうのだ。


「ダッシュで行けばメロンパンゲットに間に合うかも! 私は紗良を待ってる間トイレ行ってくるねー」

「わかった! がんばる!」


 お昼ごはん確保のために一刻も早く購買部に行かないと。

 そう思った私は、急いで購買部に向かおうとした。

 ――すると。


「何、メロンパン欲しいって?」