ずっとキミしか見えてない

 テストの点数を下げてしまった上に、こんな風に気遣いまで彼にさせてしまって。

 光雅くんにとって私の存在って、本当に迷惑でしかないんじゃないか。

 ますますそう思えてならなかった。


「結城さん、全部できてたよ。よく頑張ったね!」


 ショックで俯きそうになっていた私に、生物の先生がにこやかにそう言った。

 今日は確かに、頑張って自分だけで全ての問題を解いた。

 だけどそれができたのは、今まで光雅くんが自分の時間を割いて、私に丁寧に教えてくれたおかげだ。

 私本当に、自分ひとりじゃ何もできないんだな。


「はい、ありがとうございます」

「よかったな、紗良」

「ーーうん」


 光雅くんは優しくそう言ってくれたけど、私の後ろ向きな気持ちは全然前を向かない。


「えー、紗良ちゃんいいなあ。俺は何問かやり直しだってよー」


 良悟くんはばつ悪そうに笑っていた。


「一色は答えは間違ってないのに文章が適当過ぎる。あと何より字が汚い。もっと真面目にやんなさい」