ずっとキミしか見えてない

 気後れしてしまい、やたらとか細い声になってしまった。

 すると光雅くんが訝し気に眉をひそめた。


「どうした? 補習終わったわりには、なんか元気ないんじゃない」

「えっ⁉」


 もちろん元気なんてあるはずはないけれど、彼にそんなことは悟られてはならない。

 私は無理やり笑顔を作る。


「そんなことないよっ。あー、集中してプリントやったから疲れたのかな?」

「ふーんそう? そういえば今日のプリントはいつもより問題多かったよな。そりゃ、疲れるか」

「うん! 光雅くんは、さっき先生と何を話してたの?」


 話を逸らそうと私が尋ねると、光雅くんは淀むことなくこう答えた。


「ああ、別に。たいした話じゃないよ」


 学年トップの光雅くんが、先生にテストの結果がよくなかったって言われるなんて、私にとってはすごくたいした話にのように思えるんだけど……。

 きっと光雅くんは、私に気をつかわせないために、そんなことを言っているんだろう。