手っ取り早くフード付きパーカーをトレードマークのようにしたら、そのうち間違えられなくなったそうだ。
コンタクトにして、授業中のメガネもやめたと。
わたしの態度が原因で、そこまでさせてしまっていたなんて……。
でも当たり前だ。
弟と間違えられたまま、最後まで気付かれず終わったら、わたしだったらきっと傷つく。
「でも、3年で同じクラスになれて、あの時勘違いされたのはラッキーだったと思ったよ」
それはまた、なぜ?
わたしは勘違いしっぱなしだったのに。
「第一印象って大事だから。あの時の態度の悪かった俺をなかったことにして、最初からやり直せると思ったんだ」
今度は、平くんの方からわたしに1歩近づいた。
もうわたしたちの間は、机2つ分の距離しかない。
互いが手を伸ばせば、触れられる距離だった。


