卒業まで100日、…君を好きになった。


「だから少し、アイツに意地悪したくなったのもあるんだ。ごめんね?」



ごめんね?

と首を傾げて可愛らしく言われても。


なんだかさっきとんでもないことを言われた気がして、頭が真っ白になっていた。



「木内が何か言ったみたいだけど」

「へ? き、木内さん?」

「篤のこと。嘘だから、安心していいよ。篤は木内と付き合う気なんて一切ない」

「え……え?」



木内さんが嘘を?

彼女の言った、何がどこまで嘘?


一気に色々情報を与えられて、脳が処理しきれない。



「それから、俺は図書館で君に勉強を教えたことはないよ」



今度こそ声も出ず固まるわたしに、聡くんはおかしそうに笑って手を振った。