卒業まで100日、…君を好きになった。


「……そうか。うん。しょうがないね」



数秒後にはいつもの笑顔が戻っていて。平くんとは反対側に小首を傾げながら、わたしを優しく見下ろしていた。



「俺ね、いつも俺より何でもちょっとだけ良く出来る篤が、妬ましかったんだ」

「え……」

「そのくせ本気出さないで、糸の切れた風船みたいにフラフラしてる。双子なのに何考えてるのかわかんなくて、余計イライラしてた」



前置きも何もない、聡くんの告白に戸惑う。


これはもしかして、前に平くんが悩んでいた兄弟の不仲の理由なんだろうか。



「でも、最近の君に夢中な篤は、余裕がなくて見ていてちょっと好ましかったよ」

「そうなん……はっ!?」