家に帰っても浮かれ気分だったわたしだけれど。


一夜明けて目覚めた時、平くんと同盟を結んだのは夢だったんじゃないかって、不安になった。

だってわたしにとって、なんだか都合が良すぎる気がして。


なにせ相手はあの秀才、平くんだ。

わたしじゃ全然釣り合わない。


釣り合わないって別に、お付き合いするとかじゃないけど……。



朝ごはんを食べている途中、いつものように拓にイヤミを言われたけど、それに傷つくどころか右から左に聞き流すくらい、わたしは上の空になっていた。


ぼうっとしながら家を出て。

無意識のまま学校にたどりつくと、教室はとても静かだった。