このままでいいの? このまま明日卒業を迎えて、本当にいいの……? 「あ、唯~! どこ行ってたの?」 「まさか迷子ぉ?」 奈々と葉子ちゃんに呼ばれて顔を上げると、彼女たちの背には広い窓。 青い空に、桜の花が舞っていた。 音もなく、ひらひらと。 厳しい受験の冬が終わり、いつの間にか春になっていた。 あっという間の3ヶ月。 明日わたしたちは、卒業する。 もう1度、自分に問いかけた。 本当に、このままでいいの……?