気持ちが再燃することだって、あるんだろう。
そうなったら、わたしに割りこむ余地なんて1ミリだってない気がした。
「ふたりがモトサヤに戻ったら、同盟も破棄になっちゃうのかな」
そんなのってない。
失恋なうえに同盟破棄なんて、倍悲しいじゃないか。
いやだ。いやだいやだ。
恋は最初から叶うことないって思ってたけど、せめて同盟は卒業するまで続けていたい。
少しくらい形が変わっても、平くんと繋がっていたかった。
ふたりは何の話をしてるんだろうと、こっそり門の方をうかがおうとした時、
「のぞき見なんて趣味ワル~」
木内さんがひょっこり、玄関の入り口から顔を出した。


