「料理以外はわりとできるよ。アイロンがけはわりと好き」

「へえ~。意外だね」


真剣にシャツにアイロンをかける天野くんを想像する。

勉強も運動もできて、性格がよくてかっこよくて、運転センスもあってとどめに家事もできるなんて。


彼のすごさはわかっていたつもりだけど、わたしはどうやらとんでもないハイスペックな男のコを好きになってしまったらしい。


ダークグレーの柔らかなソファーに並んで、平くんのいれてくれた紅茶を飲んだ。

高級そうなカップにそそがれたアールグレイは、豊かな香りでわたしを落ち着かせてくれる。


でも距離の近さにまた新たなドキドキが生まれたんだけど。



「そういえば、弟さんはその後どう?」