卒業まで100日、…君を好きになった。


将来の見通しが立っていない奴らの方が多いんだと、平くんは言う。


だからとにかく目の前の受験に没頭する。

受験の先に何があるのかもわからないまま、みんな必死になっているんだって。



「そういう奴らからすると、春川さんが眩しくて、羨ましくてしょうがないんだろうね」



もしかして。


葉子ちゃんのことを言っているんだろうか。

葉子ちゃんがわたしにつっかかる理由が、そういう所にあるんじゃないかって。

だからわたしが気に病むことじゃないんだって。


わたしをなぐさめてくれている……?



「拓も……。弟も、そうだったりするのかなぁ」



そういえば、拓が将来何になりたいかとか、最近とんと聞いてない。