わたしはまた、自分の失敗に気付かないまま、大切な人を怒らせて、傷つけて、嫌われてしまうのか。


そう考えると、こわくてこわくて仕方なくなる。



「春川さんは悪くない」

「え……」

「確かにちょっと気持ちがだだもれたけど、春川さんは関係ないから」


きっぱりと彼はそう言った。

それはたぶん、わたしを安心させようとしてくれたからこその言葉なんだと思うけど……。



“関係ない”



その言葉に、ざっくり心をえぐられた気がした。

突き放されたような、線を引かれたような気持ちになった。


勝手に恐がって、勝手に傷ついて。

本当になんて身勝手なんだろう。



「そ、か……」