◇◇◇
次の日の朝。
私は早起きをして、
いつものように礼音くんに朝ご飯を作った。
礼音くんに嫌われちゃう前に、
私から謝らなくちゃ。
すみれ色のワンピースは着ていかないって
言わなくちゃ。
そう思っているとき、
礼音くんの部屋のドアが開いた。
「礼音くん、おはよう」
「……」
「あのね……昨日のことなんだけどね……」
「俺さ、
もう美容院に行かなきゃいけないから」
「朝ご飯、お弁当に詰めようか?
何か食べないとお腹すいちゃうでしょ」
「食べる気ないし、いらない」
礼音くんはそのまま洗面所にこもり、
着替えて仕事に行ってしまった。
完全に……
礼音くんに無視されている……
結局その日は、
仕事から帰ってきても、
礼音くんは自分の部屋にこもりっぱなしで、
私とは目も合わせてもくれなかった。



