「ひゃっ」
さとみが思わず声を出す
背中の右肩甲骨のしたあたりが、
青黒く変色しだしている。
「チッ」
思わず舌打ちが出る。
さとみの背中が怯えたように、少し動く。
何でもっと気をつけないんだ。
頭でも打ったらどうするんだ。
こんな危なっかしくて、
今までどうやってきてたんだ。
葛西が濡らしたタオルを背中に当てて、冷やす。
冷やしながら、何の気なしにさとみを見つめる。
Tシャツを肩までめくられて、
あらわな色白の小さな背中。
色が白く綺麗な分、内出血が痛々しい。
ん。
背中こわばってないか。
緊張している?
背中を丸めて、さっきから言葉を発しないさとみ。
裸を見られているわけでも、ない。
ただの背中だぞ?
……
何かそんなかまえられると…
エロい気分になるだろ。
葛西の指が動く。