さとみは、服を着ていない心もとなさと、




葛西の冷たい目に言葉が出ない。




葛西はなぜか、




ショックを受けているらしい




自分に戸惑っていた。




葛西の周りにいる女たちは、




姿かたちが違っても、みんな同じだ。




物欲的で、羞恥心が薄く。




綺麗に飾り立てた空っぽの身体で、




葛西の金と権力にとびつく。




愚かで




かわいい女たち。




いつのまに葛西の中で




さとみは、違う位置付けに




なっていたのか




ちょっと触れるだけで、




真っ赤になって




純真そうに見えるからか。




いつも葛西はいないのに、




手料理を作ってみたり。




しかもそれをタッパーに入れて、




冷蔵庫で保存したりしている




素朴なところか。




無下にされているのに、




俺の心配をしたりする優しいところか。









何度、自分に押問答を繰り返すんだ。




自分に腹が立つ。