下は黒いシルクのような光沢のあるパジャマで、



上半身の白いTシャツの袖からは、



たくましい腕がのぞいている。



シャワーを浴びたばかりなのか、



濡れた髪は、社長を



いつもに増して



かっこよく



セクシーにさせている。



肩にかかったタオルで髪をふきながら



社長が顔を上げた。




動きかけていたさとみの身体は、



急な自分からの止まれの指令に



態勢をくずしかける。



びっくりして、焦ったさとみの手から



コップがすべり落ちそうになる。



一瞬で



自分の体よりコップを優先したさとみは、



前方にぶざまに



こけた。



膝が先に床につく。



でもその後、自分を庇うはずの手がつけないため、



全身が床に当たる。



一瞬の出来事。



「いった」



呆然と見下ろす社長。



すっごいまぬけ。



一人で焦りすぎ。



恥ずかしい。



すっごいかっこ悪い。



ばあいいん。



って音がしそうなほど、




派手なこけかたしてしまった。



さとみは、恥ずかしさで社長の方を見られない。



さいあく



痛いし、



泣きそうなくらい恥ずかしいよお。