社長の唇がふれる。
軽くふれて
「もっかい呼んで」
社長のかすれた低い声。
「優さ」
さとみの吐息まじりの声は最後まで発せなくて
社長がキスをする。
社長の右手はさとみの腰を支えて
左手は頬に添えられている。
「っん」
無意識にさとみはしがみつくように
社長の服を持つ。
しきりの下りたベントレーの後部座席には
「ハァ」
2人の吐息だけが聞こえて
一生懸命答えるさとみに
キスは深まって
どうしよう。
さとみの手に力が入る。
クラクラするくらい
責められて
身体が
腰の辺りが熱くて。
こんなキス
恥ずかしくて、
ドキドキ
どうしていいかわからない。
「ハァ」
2人の吐息に
ドキドキして
キスの終わりに
社長を見上げたさとみに
潤んだ瞳の社長が
吐息まじりで言った。
「やっと、抱ける」



