「そんな、甘やかさないでください。




私どうしていいかわからない」




やばい。




やばすぎるよ。




なんで、そんな優しいの。




なんで、そんな甘々なの。




なんでそんな




宝物みたいに扱うの。




わたしきっと、




だれだれで




ゆるゆるの




ふにゃけた




顔してる。




「なんで




顔みせてよ」




笑いを含んだ声で




社長が、さとみに言う。




無理。




やだ。




「さとみ?」





さとみって、社長が




低い声でささやくだけで




嬉しくなって




ホワホワしてしまうのに。




「みせて」




社長の優しい声に




「わたし




変な顔してるもん。





…恥ずかしいです」




素直に、頑張って口にした。




社長の手が




優しくさとみの手にふれ




さとみと、社長の視線があう。




「しゃちよう…」




情けない顔の、さとみ。




「あー



おれの方がよっぽど恥ずかしいだろ。」





ちょっと、すねたような表情で、




社長が天井をみあげた





「こんな、舞い上がって




俺らしくないよな」





髪をクシャってかいて




「でも、しょうがないだろ。」





さとみを見つめる。




「お前の喜ぶ顔がみたいって




思っちゃうんだから」




社長の手がさとみの手をキュって




握って




「めいっぱい、甘やかさせてよ」




…〜っっ。




ぶわって身体が熱くなった。




社長が、デレてるっっ。



だから、




しゃちようぉー!




わたし、キュン死しちゃいますっっ。