え?
け、結婚?
「ずっとそばにいてくれるんだろ?」
社長が私の右手にキスをする。
社長が手にキスした!
じゃなくて
えええ
結婚?
社長とわたしが…?
夢ではなくて?
えええー?
そばにいるって
言ったけど
そういう意味で?
ほんとに?
私でいいの…?
えっ。ほんとに?
結婚?
何か、次から次に
キャパオーバーだよ
社長ーっ。
ひとりモジモジ
何も口にできないさとみに
社長が言う
「後ろ向いて」
?
シャラ。
ネックレス。
社長がつけてくれる。
すごい、かわいい。
これ私に?
ピンクゴールドでハートのモチーフ。
かわいい!
…けど、すごいダイヤが
真ん中に鎮座しています。
こんなの、こんなの
「社長ー」
なぜか、情けない声をだすさとみに
社長は
さとみの顔をみて
「似合ってる。
かわいい」
とか、言う!
だから、社長ーっ。
耐えられず、さとみが言う、
「社長。お願いですから、もうやめてください。」
「なにが?」
「その、そういうのです。」
「それ気に入らなかった?
別の買おうか」
「やっ、そんなんじゃなくて
これ、ありがとうございます。
でも
そういうのっていうか…」
「ん?」
優しいまなざしで、のぞきこんでくるから
さとみは両手で自分の顔を覆ってしまう。
社長!
デレがひどすぎます!
わたし、このままじゃ
キュンがひどすぎて…



