「お前だよ」






雨足の強くなった夜空が




社長の背後に広がっている。




社長の背中は雨に濡れて




雨音に閉じ込められたような2人。




「お前を連れ戻しにきた」




伏せたまつ毛の下から




社長の鋭い瞳がさとみを見つめてる。