嘘つきシンデレラ




社長はさらに告げる。




「こいつを傷つけるのは、許さない」




お母さんの驚いたかお。




店内のお客さんの視線。




私は




私を庇うようにたつ社長の横顔を




ずっと見つめていた。




社長の横顔しか




瞳にうつっていないかのように。




社長が、さとみの肩へ手をまわし




支えるように腕をとり、店を後にする。