だから私は、自分がしたいことをすることにした。


「く、黒崎先輩…っ!」

それは初めて黒崎先輩の目に私の姿が映った瞬間。


「…何?」

あの日の公園で見た笑顔とは程遠く、先輩はとても冷めた目で私を見下ろした。

初めて見る先輩の拒絶反応にビクッとしてしまう。
でも、絶対めげないという強い意志があった。


またあの笑顔を見たい。
あの笑顔で笑ってほしい。


「あの…っ、私一年の、花咲小枝っていいます!

黒崎先輩のことが…好きです…っ!」


黒崎先輩は一瞬驚いたように目を見開いた。
が、たちまち不機嫌な顔に変わっていく。


「……は? あんた何言ってんの…?

俺初対面で好きとか言うやつ、一番嫌いだから」

先輩はそれだけ言うと、スラッとした脚で素早く立ち去っていった。

しばらくその場でぼーっとしていた私。
嫌いと言われたショックももちろんある。

だけど先輩…、かっ、かっこよすぎやしませんか…!?

そうして、私の猛烈アタックの日々が始まったというわけであります…!