黒崎先輩、ほんとかっこよかったなあ~~!

学校から家に帰宅後、私は自分の部屋のベットの上でお昼のことを思い出してドキドキしている。

私、先輩の腕掴んじゃったんだ…

…ひゃ~~~~っ!
思い出すだけで恥ずかしいっ!

足をジタバタさせては熱くなる顔を両手で隠し、ひとり妄想タイム。

男の人の腕って感じだったな……
細いのに筋肉は程よくついていて…あ~もうっ!
どこまでかっこいいの~~?

お弁当のことだって、母が私のために作ってくれてるものだから食べられないって言った。
そんなことまで考えてくれる先輩はやっぱり優しくて、胸がきゅーーって締め付けられる。

そんな妄想タイムの中、コンコンという音が部屋に響く。

「ねーちゃん、ご飯できたって」

部屋のドアをノックして呼びにきてくれたのは弟の"雄大"
現在中学二年生。

ドジな私と反対に、雄大はしっかりしていて私より大人っぽい。

私の身長が低いのもあるが、もう完全に追い越されてしまっている。
それは姉としてちょっと悲しくもあるが、元気にすくすく育ってくれることは嬉しい。

優しい雄大は、人をまるくするような、心を癒してくれる不思議な力があると思う。
そして顔もいいから結構なモテっぷりで、本当に自分の弟なのかと疑うほどである……

黒崎先輩のかっこよさには敵わないけどね…!