「大丈夫だよ! むしろ美羽がそんな風に言ってくれて嬉しかった。 ありがとう」
「ううん…」
「美羽、本当に平気だよ?
冷たいように見えるかもしれないけど、本当はあったかくて優しい人なんだ」
「私にはやっぱりわからない…けど、流川先輩の言ったこと、信じてみたい……」
流川先輩の言ったこと?なんだったかな??
……とゆうか
「美羽…もしかして、流川先輩のこと……」
「ん?」
「ううん、何でもない!」
私は言おうとした言葉を唾と共にのみ込んだ。
きっと美羽は、流川先輩のことが気になっている。
もしかしたら、もう好きなのかもしれない。
だけど、まだ美羽は自分の気持ちの変化に気づいてない。
だからもし美羽が自分から言ってくれる日が来たら、笑顔でおめでとうって言おう。
美羽と流川先輩かあ~~…美男美女…!
お似合いすぎるっ!
「?…そう?
…あ、もう授業始まっちゃう! 急ごう!」
「わあああっ、ほんとだ~~!」
誰もいない廊下でそう叫んでは、私と美羽は残りの教室までの道をダッシュで戻っていった。