「純、お待たせ~!」

ガラガラとドアが開いて入ってきた正人は、俺の顔を見てニッコリと笑う。

あ…、嫌な予感がする……

どっかでそう思った。


「今日から一緒にお昼食べることになった花町コンビさんです!」

「……は……?」

正人は「入ってー」なんて、自分のうちに連れてきたかのように二人を教室の中に入れた。

花町コンビがなんなのかは正人に聞かされたから知ってるけど、何で連れて来てんの?

目の前には、さっき頭から消し去ろうとした人物が立っている。


嫌いだって言っただろ。
なのに何のこのこついて来てんだよ…
しかももし正人が変態だったらどうするんだ。

俺は、『何してんだよ』という意味を込めて正人を睨んだ。

「黒崎先輩! 嫌なのは十分承知してます!
先輩たちの秘密の場所に侵入してしまって、ごめんなさい!」

「………」

なんかこの言い方、語弊があるんだけど。

「だけど、…もっと先輩と一緒にいたいんです!
もっと、先輩のこと知りたいんです…!」

………だから、何でこいつは

…こんな顔をするんだ……