その青に溺れる


「柚月」

「だから・・・・・・なんですか」

声色を変えて呼ぶ彼に胸が締め付けられて苦しくなってきた。

どこかが刺されたように痛くて、胸が痞えて、息がまともに出来ない。

「俺のこと好きだろ、柚月」

その声は今までにないくらい優しくて、鼓動を掴んだまま離さない

「・・・・・・どうしてですか」

「見てれば判る」

溜息を吐くように煙草の煙が上がって消えていく。

「もし・・・・・・そうだったらどうするんですか」

やはり思ってないことは簡単に口を滑る。

それを彼は鼻であしらうように笑って言う

「それはどうにも出来ないな」

その言葉は自分の事を制してるのだと思った。
そんな事思っても無いのに聞いて確かめて、そこから入るなと線を引いてる。

「もう、いいです・・・・・・仕事も今辞めます、新しい仕事決まったので」

「そんな事はどうでもいい、カノンと何したか聞きたい」

沸々とした感情が湧き上がってどうしようもなくなった。