『すいませーん』

ドアを開けてやると、まあ、思ったよりイケメン。
短髪の、爽やかな。

「由美ちゃん、居ます?」

「お姉ちゃんは居ません。鈴木さん?っていう人と出かけてます。」

「鈴木って…ああ、鈴木愛衣?」

「多分、そうだと思います。てか、どうかしましたか?連絡なら、スマホですれば良いのに。態々」

「ああ、あのね、お姉さんに言っといてくれない?貸したノート返してくんない、って。もうすぐテストあんのに、今日返すとか言ってたくせに、俺が帰っちゃったから。取りにきたんだけど。」

「分かりました、今から電話…」

「まあ、いいや。あとで写真だけ送ってくれ、って、言っといて。明日でいいや」

「分かりました。ああ、……あのぅ、名前……聞いてない‥‥‥…」

「高橋囿也。それで、分かると思うよ」

んじゃ、と、てを振り、高橋は去って行く。


「お姉ちゃん〜」

由美が帰宅すると、玄関には、ニヤニヤと薄気味悪く笑っている美久が待っていた。