「じゃ、ユリさん、何かされると必ず何かを返さなきゃいけないって思う?」


『うん・・・』


義理人情は忘れてないよ・・・。


「そう・・・あのね? 俺らは君を繋ぎとめる理由がほしいんだ。 切り札はあるにはあるけど出来れば使いたくない。 でもユリさんがこのままなら主導権を握ってやろうかなと」


マズイ・・。不機嫌になる10秒前だよ・・・。

だって、目が笑ってないもん・・・。

降参しちゃう?


「どっかに監禁して閉じ込めてやろうか」


「人間用の首輪って売ってあんのかな」


イライラとタバコに火をつけてはもみ消し・・・を繰り返していたシンさん。


「お前にとって絶対の存在があの男なのが気に食わねえし、俺じゃないのが嫌なんだよ!」


「ユリお姉様・・・僕達を選んでくれますよね?」


それ以外の選択肢なんかありませんよ?というようにルナさんが悲しそうな目を向ける。

涙がこぼれる・・・なんで?

なんで私なの?