グサッ!!

パンダの顔が歪んで、泣いてるみたい。

カノンは可愛い顔して・・・かなり容赦のない性格かも・・・。

敵に回したくないというか・・・ネ?


『うん・・・』


「ちょっと味見させてー」


ーーーブッ

・・・・え?

リサは一口飲むと吹き込んで撃沈した。


「うわっ、何これマッズ!」


ハンカチで口元を拭いたと思ったら、身を寄せて私に迫った。


『私も最初はこんなの人間が飲めるようなものじゃないって思ったよ。 でもね、実はこの苦味がいいのよ』


・・・注目の的だってば・・・リサ・・・。


「騒がしいな。 これ、俺からのサービスだ」


ジャンボパフェを持ってきた無神さんが笑う。


『無神さん、あのさ? ショートケーキとさ、あんみつとプリンください。 あと、プリンはお持ち帰りで』


「はいはい・・・気前がいいな?」


そしてショートケーキをカノン。

あんみつをリサ。

プリンを西郷兄弟・・・。

無神さんの後ろ姿を見送ると、待ちきれないって感じでカノンが前のめりに顔を近づけてくる。


「でッ? 西郷兄弟とはどうなの?」


『何が?』


「家政婦!! 同居してたでしょ?」


あ・・・その話か・・・。


『同居してたよ? んで、いろいろ家庭の事情があって、お金だけ置いてやめた』


「省略しすぎでしょ」


リサはテーブルをバンと叩く。


「ユリ・・・携帯切ってるのはどうして?」


「なんか、伝言とかあるなら聞くよ。 ケンカでもした?」


「それにあの西郷兄弟が女を入れたって・・・」


そういえば・・・女人禁制だもんね?


『家政婦権限みたいな?』


ーーその後・・・イヤというほど質問された。