そして稲葉先生の腕の中にいた蒼井はこの日以降、このコートに帰ってくることはなかった。 一方、入江先生はというと あたし達と一緒に必死にバレーをやって笑ってくれた。 あたし達が息苦しくなるぐらいに一生懸命になって。 でもあたしは気がついてたよ。 蒼井がいなくなってからもずっと 彼女が靴紐を結び直す時によく腰掛けていたベンチのほうにふと目をやる 入江先生のクセが続いていたことを・・・ ずっと入江先生は蒼井が戻ってくるのを 待っていたことを・・・ あたしは気がつかずにはいられなかったんだ