毒薬にキス




『……失望しに、行こうと思って』



突如背後からかけられた声に、『どうせ死ぬなら』とヤケになってこぼした。

最後くらいは、最期くらいは、本音を吐きたかった。



普段は吐き出そうとする度に、苦しくて、気分がそれて、逃れていたのに。

こいつにだけは、吐けたのだ。



『ふーん』



興味なさげな声が、有難くて。

人形に話していた幼い頃のように、歪みを隠しつつ、本音を届けた。