体育館に向かう途中で体育館へ来るようにと言っていた先生が廊下を走っていた。
「伊崎先生、私一年生の教科書が届いたから受け取ってくるわね?あなた体育館で入学式用のお花が届くから待っていてくれる?」
「はい。」
隆弘はそう返事をして体育館へ向かった。

体育館はすでに紅白の幕がつけられていて、パイプいすや児童の椅子が並べられていた。

隆弘は誰もいない体育館で児童用の椅子に座る。

こうしている自分を5年前の自分は想像していただろうか・・・
いや。していなかった。

気づけばもうすぐ27歳。
どんどんと自分が変わっていくことを感じる。
でも、華への気持ちは変わらない・・・

むしろ大きく膨らんでいる・・・
今頃どこにいるのだろうか・・・