『滑るから気をつけて!』


甲高い女の子の声。

ついイラッとして言い返してしまったが、おかげで助かった。そういえば、お礼を言い忘れていた。助手席を見ることはできなかったが、






―――誰だったのだろう?




私は、【 ひ と り 】だったのに。




普通に話しかけられたので、
普通に返事してしまったが、


どうやら私は、
【 ふ た り 】でドライブしていたらしい。