慌てて廊下に出ると、真っ暗で誰もいない。
更衣室の電気もついていない。



あれ、帰った?


階段を駆け下りて出口を開けるが、
外の社員駐車場にも人影はない。


念のため、営業室に顔を出す。
支店長と副支店長が、さっきと同じように仕事をしていた。


『まだいたのか。早く帰りなさい』

副支店長に気づかれ、私はペコリと頭を下げた。



ん?誰だったんだ?




私はトイレに戻った。