フッ…




体の力が抜けて、金縛りが解けた。



あの黒い男は、まだいるのだろうか。
顔の近くに来ていたらどうしよう…

私は恐る恐る目を開けた。







―――いない!




「怖かった…!!!!」

私は大きく息を吐いた。

神様が、少し力を貸してくれたのかな。



「 ありがとうございます 」



天井に向かって、お礼を言った。