憧れの学園王子と甘々な近キョリ同居はじめました♡

翼くんのお母さまと別れて、翼くんのもとへ走り出す。


…翼くん、翼くん!


わたしだって、いっぱい伝えたい事があるんだよ?
まだまだ言い足りないこといっぱいあるんだから。



「翼くんっ!」



はぁはぁと、息を切らして翼くんの元へ駆け寄る。


すると、翼くんはすぐに気づいて「音羽」と名前を呼んでくれた。



「俺らの、特等席に行くか」


ニヤッと笑う翼くんに。



「はい!」と、返事をして向かうことにした。






「翼くん、答辞すごく良かったです」


わたしたちの特等席(生徒会長室)に着いて、それを1番に伝えたかった。


「…ん。
あれ、分かってると思うけど音羽のことだから」




ネタばらしをしながら、おいで、と手を広げてくれる翼くんにダイブする。



「わたし…、翼くんの答辞を聞いて、思ったんです。やっぱり、翼くんに出会えて良かったって」


もう、何十回と言ってるけどね。
言い足りないくらいの気持ちなんだよ。