「あーあ、朔斗先輩も卒業かぁ」


ため息混じりにそう呟く蘭に「…寂しいね」と、返す。


わたしたちが1年間こんなに楽しく学校生活が送れたのは翼くんたちのおかげって言っても過言じゃないからね。


「ああ…、翼くんがいない学校とか耐えられないよぉ〜」


考えただけで寂しい、寂しすぎる!


…でもね、昨日、泣かないって約束したんだ。


これは、別れじゃなからって。
悲しい事じゃなくて、嬉しい事なんだからって。


「音、私の方がよっぽどナーバスなんだけど」


…確かに。
これから告白だなんて考えたら吐きそうだよね。


わたしも告白した身だから分かるよ!


「ごめんね、わたしは応援してるから!」



多分、その時は一緒にいてあげることは出来ないけど。

その分、今ここで念を伝える。