「つつ翼くん?!」



いきなりどうしたの?!


風邪のせいで血迷っちゃった?!



「…どこ行くわけ?」



「え?どこってリビングですが…」



翼くんの質問にキョトンとする。


って、それより近い近い!



熱っぽい翼くんに抱きつかれて身体がわたしも熱くなってくる。



「…音羽がどっか行くなら薬なんかいらない」



何を?!

それはダメだよ!


「なに言ってるんですか。1分もしたら戻ってくるんで、ちょっとの我慢ですよ?」



薬を飲まないっていう選択肢はないからね!


どれだけ翼くんが甘えてきてもそれは譲らない!



「無理。
音羽は離れないって言ったじゃん」



不安そうにぎゅっと抱きしめてくる翼くんに。