「…俺、今の聞いてやっぱり音羽を離したくないってすごい思った」



「翼くん…」



翼くんはじっと星を見つめ、そう、言った。



「もう、後悔したくないから。
音羽のこと、大好きだから」



「はい…。わたしもですよ!

さっきも言った通り、わたしから離れる予定はこの先 一切ありませんよ?」



わたしたちがこの星空を見ている場所は、特等席。


…生徒会長室。




昔から、この高校には言い伝えがあった。



文化祭、生徒会長室で会長と最後の花火を見たら。



…そのふたりは、永遠に結ばれる。




「翼くん、…星が綺麗ですね」




その意味を、翼くんは知っているでしょ?



「ああ」



だから、そんなに頬が緩んでるんでしょ?





ーパーン






「花火だ!」