「この素晴らしきアイデアを出してくれたのは、僕たちの生徒会長、天野翼の大切な人です」



須藤先輩…。



「翼は本当はナイーブだし、傷つきやすくて。でも、そんな翼を暖かく支えてくれた人がいて。

…その人は、誰よりも人の事を考えられる、とてつもなくステキな人なんです」



須藤先輩は、わたしのこと、そんな風に思ってくれていたなんて。


わたしのことを認めてくれたみたいでありがたくて、ほんの少し、泣きそうになった。



「だから、僕には一段とこのミニプラネタリウムが眩しく見えるんです。

大切な人のために、考えたこのアイデア」



「皆さんも、大切な人のことを考えながら上映をお楽しみください」




そこで、須藤先輩はマイクを切った。



会場は大きな拍手がわき、…静かになった。




ーカチッ






「綺麗…」



視界いっぱいに広がる星空。