「いいんですか?生徒会長なのに」



「うん、俺は表には出たくないから」



璃玖の方が司会とかうまそうだし、という翼くんには確かにと思う。



なんたってチャラいからね!



「…でも、最後の文化祭をわたしと過ごしていいんですか?」



最後って、絶対思い出に残るんだよ。
そんな大事な日をわたしと過ごしちゃって後悔しないかな?



「俺は、音羽と過ごしたいから言ってんの」



それなのにわたしの不安なんか吹き飛ばしてくれて。



「…へへ、なんか翼くんわたしに甘いですね」


最近、と付け足すと。



「音羽を手放したら一生後悔すると思うから」



と、真っ直ぐわたしの目を見てそう伝えてくれた。



翼くんは、もう梨沙さんとのような過ちを侵したくないんだ。


だから、わたしに愛情表現をしてくれてる。



それは、幸せすぎることだから。



「わたしが翼くんから離れることは一生訪れないと思いますよー?」