渋々というふうに言う蘭。



「まあ、音がいなかったらうちのクラス、完成できる自信ないからね」



「うーん、そんなことはないと思うけど…」



わたし達、1年A組の出し物はコスプレ喫茶!


わたし達が、コスプレして店員になってお客さんにまったりしてもらうっていうカフェ的なもの。


それで、衣装は自分達で作ってるんだけどね、わたしが家庭科が得意っていうのがなぜか広まっていて。




こうやってありがたく依頼が殺到しているってわけなのさ。



「だって、他にも裁縫得意な人、いるでしょ?」



例えば、飛鳥さんとか…と蘭に問いかけると、「でも、音ほどキレイで早くできる人、めったにいないからね」と嬉しいお言葉。



「いやいや、嬉しいお言葉です。蘭さん」



蘭ったら、たまーに褒めてくれるんだから。

ニヤニヤしちゃうじゃないかー。