───そして、落ち着ける場所(近くに公園があった)に来て、ベンチに座る。
座ったあとも、なかなか翼くんの口が開かなかったけれど、急かさずに黙って待つことにした。
何か大事な話がある時って、そんなにサラっと言えることじゃないだろうし。
そこら辺は分かってるつもりだから。
「…梨沙が、女嫌いになった原因って事までは言ったよな?」
じっと待つこと3分ほど。
ようやく重たかった翼くんの口から言葉が発せられた。
「はい…、聞きました」
このあと、何を言われるのか想像がつかなくて。
怖い、と直感的に思ってしまう。
「これから話す話は、音羽にとって良い話じゃない。それでも、聞くか…?」