ウエディングドレスを見つめ続ける藍を、如月刑事と大河はその目に焼き付けるように真剣に見つめている。

藍はそっと胸に手を当てた。



それから数日後、藍が研究所に行くと見慣れない人物がいた。

「Hello!nice to meet you!」

金髪に青い目の男性がニコニコ笑って近づいてくる。藍は戸惑いながらも「Hello」と挨拶をした。

朝子と聖は、謎の外国人がいることに顔を強張らせている。二人は英語が話せないからだ。

「失礼ですが、どちら様でしょうか?」

藍が訊ねると、男性は「アレクサンダー・エドモンドと言います。大河はいますか?」と笑う。なぜ大河に外国人の知り合いがいるのか、藍はすぐにわかった。

「あれ?アレクサンダーじゃないか!」

いいタイミングで大河が部屋に入ってきた。その刹那、アレクサンダー・エドモンドは嬉しそうに笑って「大河!久しぶりだな〜」と言う。

「アメリカで交流会をした時に仲良くなったんです。研究所のことを話したら「ぜひ来てみたい」と言ってたんですけど、まさかほんとに来るとは……」