「それはダメ。病院への付き添いはちゃんとするよ。私も先生からしっかり結果を聞きたいからね。高峰さんもそこはしっかり分かってくれてるから、午後からでもちゃんと楽しんでくる予定なの」

全く譲る気配のない私に、お祖母ちゃんはため息つきつつ呟く。

「誰に似たのかしらねぇ……」

「もちろん、お祖母ちゃんとお父さんよ」

ハッキリと返した私にお祖母ちゃんは少し目を丸くしてから笑って言った。

「確かに、春香じゃなっくって、私と辰彦さんに似たんだねぇ」

「そうでしょ? だから諦めてね?」

「はいはい、じゃあ予定を変えずに明日はお願いするよ」

そう話して、夕飯の時間を終えて私は片付けを済ませるとお風呂に入って、入念にパックをして早めに寝たのだった。

もちろん、「明日は楽しみにしています。おやすみなさい」とメッセージを送って……。

翌日はいい天気で、梅雨の中休みとなった土曜日。
朝一で予約していたお祖母ちゃんの病院へと出向き、検査を終えて結果を待っていると再び呼ばれて診察室へ。

「佐藤さん。すっかり良くなりましたね。血管の状態も改善されましたし、血圧も血液の値も良好です。でも、もう御年齢的には無理は効きませんから疲れる前に休むを心がけて、水分はしっかり摂ってくださいね。次は三か月後で大丈夫ですよ。お大事に」

お医者さんから告げられた結果を聞いてホッとしたのだった。

私はお会計を待つ間に、高峰さんに連絡を入れた。

「お待たせしてすみません。祖母の結果は良好で次の通院は三か月後になりました。自宅に一緒に帰ってから駅なので1時間後で大丈夫ですか?」

そうメッセージを送ると、直ぐに既読がついてかなりの速さで返信が来る。