その日は、ご飯を食べたら家まで送ってもらって健全にデートは終わった。
しかし、次の約束もしっかりと交わしている。

今度、おばあちゃんの通院の付き添いで来週は珍しく土曜日がお休みだ。
病院は午前中で終わるので、お昼から会う約束をしたのだ。
今度はデートの王道遊園地へ行く約束したので、行先も、行く人も魅力的過ぎて、約束の土曜日までソワソワと過ごしたのは言うまでもない。

そんな私の様子を見て、職場ではスーツのイケメンは私のハートをいよいよ掴んだか?と楽しそうに言われていたけれど、ふわふわの私は気にも止めていなかった。

そんな私の様子にお祖母ちゃんが気付かぬ訳もなく、私はお出かけの約束の前の金曜日とうとうお祖母ちゃんに突っ込まれた。

「そんなに浮かれて、次のデートの約束はもうすぐなんだねぇ」

夕飯にお味噌汁を飲んでるところで言われて、私は思いっきりむせて咳き込んでいた。

「ゴホゴホ……。 お祖母ちゃん? 私なにも言ってないよね?」

「なにも言わなくっても、そんだけふわふわと浮かれていたら気付くわよ。潤也くんが貴方と合いそうで良かったわ」

ニコニコというお祖母ちゃんに私は否定せずにコクリと首を縦にして同意した。

「まだしっかり二人で会うのは二回目なんだけど、高峰さんといるとドキドキ、ふわふわして落ち着かないけど嫌じゃないの。上手く言えないけど、一緒に居るのが楽しくって、会えると嬉しくって、明日の約束も楽しみなの」

そんな私の言葉にお祖母ちゃんは少し驚い後に、穏やかに笑って言った。

「本当に、いい縁が繋がったんだねぇ。夏乃の顔を見てればよく分かるよ。明日はどこまで行くんだい?」

「あの、キャラクターが有名なとこの遊園地。久しぶりだから楽しんでくるね」

「あぁ、楽しんでおいで。明日は私一人で病院に行くから。二人で早くお出かけしてきたらいいわ。あの遊園地は一日楽しまないと勿体ないわよ」

そんなお祖母ちゃんの申し出には、私もキッパリという。