Dangerous boy

そう言えば、昨日小暮さんも、同じ事を言っていたっけ。

「……男性は、女の子が笑ってくれると、嬉しいんですか?」

「当たり前の事聞くなよ。その為に、わざとボケる時だってあるんだからな。」

男の人って、単純。

そんな風に思うと、怒る気持ちも失せていた。


「今日の昼飯は、外か?」

「いえ。コンビニで済まそうと思って。」

「そうか。もしよかったら、一緒に昼飯食わないか?」

私は一瞬、考えた。

「この前、昼飯だったら付き合うって言ったの、嘘だったのか?」

私は、軽くため息をついた。

「……分かりました。その代わり、近くですよ。」

「よし。」


エレベーターが、ちょうど1階に止まって、私達はそこから一緒に出た。

「会社を出たすぐそこに、定食屋があるんだ。」

「定食屋さんだったら、部長一人で行けるじゃないですか。」

「まあ、そう言わずに付き合えよ。」