もしかして、触れるの我慢してる……の?


それなら。



「我慢なんて……しなくていい、ですよ」


触れるのを我慢して、
避けられるほうがもっと嫌。



「……いや、意味わかってないじゃん」


「わ、わかってます……っ。せ、先輩がしたいようにしてくれたら……いいから」



「……杞羽が考えてるよりずっと、やばいことすんのわかってんの?」



「わ、わかり、ます……っ」


ほんとは、何されるかイマイチわかってないけど、先輩なら優しくしてくれるって思うから。




「……それ、抱いていいってこと?」



数秒、返事に困って固まってると。
先輩が、はぁ…とため息をついて。



「言っとくけど、抱きしめるって意味じゃないよ。キスよりもっと激しいことするんだから」


「ひぇっ、あっ……」


さっきまで止まってた手が肌を撫でた。

先輩の大きな手が包み込むように触って撫でて。



「……ぅ……やっ、」


「……こーゆーことすんの、わかる?」